粉体塗装(エポキシ・ポリエステル)

粉体塗装(別名:パウダーコーティング)は有機溶剤を含まない環境や人体に優しい塗装です。近年SDGsなどの流れもあり、年々注目が高まる塗装方法です。仕組みとしては顔料や樹脂・添加剤を細かい粉体に砕き、100%粉末状の塗料を被塗物に静電気を利用して付着させ、180~200°程度の乾燥炉にて焼付けます。優れた塗膜強度、耐薬品性、耐食性、密着性などが特長となります。エポキシ系は耐候性にはやや難がありますが、ポリエステル系は耐候性にも優れます。対応素材はアルミ・鉄・ステンレスなど金属であれば、あらゆる物に塗装可能です。強固で分厚い塗膜は、優れた防錆と耐久性能を発揮します。静電気を利用するので狙って吹き付ける溶剤塗装と比べ、経験年数が浅い塗工者でも施工できるというメリットもあります。そして一回塗りでも密着性が良く厚い塗膜を形成するので、塗り重ねの必要がない事から量産対応が可能です。一方で短所としては、薄い塗膜の形成(一般的に30μm以上)と膜厚の調整が困難という点がございます。