今日は3Dプリントによる正負の両面をお話ししたいと思います。失礼ですが思いつきを速記してますので暇つぶし程度ということで・・・。予めおそれいります。

近年3Dプリンターによる、航空機や自動車の試作部品が作られる事は珍しくないと言われています。パソコンでデータを入力する技能があれば、様々な物が製作可能とも言われ、製品開発の時間や費用を大幅に削減できるとも言われています。
一方で日本のものづくり技術を脅かすとの声もありましたが、果たしてそうでしょうか?日本の製造業の強みは、技術力だけではなく、伝統的な工芸品から最先端の産業用ロボットに至る全てを、今なお多くの熟練工が支え続けているからです。技術や機械が高度化しても、それを使いこなすには技術者の経験と直感が頼りでもあります。当社も板金塗装や光源装置の製造もしていますので、協力会社様による部品加工技術の恩恵を実感する一社でございます。また3Dプリント後の、高度な仕上げ加工業者様とも、もちろんお付き合いがございます。

一方でホンダ創業者の故本田宗一郎氏は、ものづくりの要点を技術ではなく、「何が消費者に好かれるか」を研究する創造力に求めたといいます。さすがだなと存じます。
多数の部品から成る工業品は、幾つもの過程を経て完成します。一方、3Dプリンターは3DデータをZ方向にスライス状にさえしてしまえば、特殊な粉末材料にて、いわゆるれんがを積み上げるようにして造形してしまいます。個人の体に合わせた人工骨や臓器の製作など医療分野での本格的活用も始まっています。
夢の技術として将来性への期待は高いですが、逆に解決すべき課題も少なくありません。米国内の非営利団体が、3Dプリンターを使い銃の製造に成功したのは有名です。銃の設計データはネットを通じて公開済みで、密造銃による犯罪が懸念されとの報道も・・・。そして3Dプリンターと設計データがあれば、人気の高いキャラクターグッズの模造も容易になると言われています。普及が見込まれる技術の陰の部分を、各国が連携して解消する方法を検討すべきですね。使う側のモラルが問われる機械なのは確かです。

バマ米前大統領は一般教書演説で、3D技術で国内製造業を活性化し、世界最高の製造業へと変貌させるとの構想を発表したのが2013年。「最高の製品を望むなら、最高のアイデアに投資を」とオバマ前大統領が強調した点は聞き逃せませんし、それから約5年が経ち、米国をはじめ欧州諸国で目覚ましい成長があるのは確かなようですが、米国がこのようにハイエンドのAM技術(付加造形又は積層造形)に力を入れるのは、新興国の台頭で、国の産業競争力が急速に衰えているとの厳しい認識があるのも事実です。この現実は日本も例外ではないかと思います。国を取り巻く経済環境の変化に対して、何が国益かを見定めて冷静に対応することが重要かと存じます。幸い日本には世界がまねのできない、創造力に裏打ちされた技術があります。

ともあれ製造法の一つとして、日本の3Dプリントも普及・共存繁栄していくことを思う今日この頃でございます。またこの機械を「何に使うか?どう利用するか?」が結局肝要な事で、どんな高性能な機械でも、目的が曖昧では単なる宝の持ち腐れとなってしまいます。使う側の想像力が試されるのかもしれませんね。
3D印刷機は・・・。